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PFAS汚染から家族を守る!今すぐできる5つの対策と浄水器の正しい選び方

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PFAS汚染から家族を守る!今すぐできる5つの対策と浄水器の正しい選び方

「水道水にPFASが含まれているかもしれない」というニュースを見て、不安を感じていませんか?

この記事では、難しい説明は最小限に、今すぐあなたができることに焦点を当てて解説します。

まずは自宅のリスクレベルをチェックし、必要な対策を優先順位順に実践していきましょう。

【3分診断】あなたの家のPFAS汚染リスクレベルをチェック

水道水の安全性について心配されている方は、まずご自身の家庭がどの程度のリスクにさらされているかを把握することが大切です。

以下のチェックリストを使えば、わずか3分であなたの家のPFAS汚染リスクレベルを診断できます。

チェックボックスに印をつけながら、該当する項目の数を数えてください。

リスク診断チェックリスト

【居住地域について】

空港や航空関連施設の近く(10km圏内)に住んでいる場合、航空機火災対応用の泡消火剤が使用されている可能性があります。

この泡消火剤には、長年にわたってPFASが含まれてきました。

化学工場や工業地帯の近くに住んでいる方は、工場排水からのPFAS流出リスクを考慮する必要があります。

特に、半導体製造や金属メッキ処理、繊維加工などの工場がある地域では注意が必要です。

大規模な防災訓練施設や消防訓練場の近くに住んでいる場合も、訓練時の泡消火剤使用により土壌や地下水が汚染されている可能性があります。

千葉県、東京都、埼玉県、神奈川県に住んでいる方は、これまでの調査で暫定目標値を超えるPFASが検出された事例が多い地域です。

環境省の令和4年度調査では、16都府県111地点で暫定目標値超過が確認されており、特に首都圏での検出事例が目立っています。

出典:環境省「令和4年度公共用水域水質測定結果及び地下水質測定結果について」
https://www.env.go.jp/water/pfas.html

過去に自治体からPFAS検出の通知があった地域に住んでいる方は、すでに汚染が確認されているハイリスクエリアに該当します。

【水源について】

井戸水を飲用している場合、公共水道と異なり浄水処理が行われていないため、PFASが含まれていても除去されずにそのまま飲用することになります。

実際に、千葉県鎌ケ谷市では井戸水から暫定目標値の840倍という極めて高濃度のPFASが検出されました。

出典:千葉県「鎌ケ谷市における井戸水のPFAS検出について」(2024年10月報道発表)

地下水を水源とする簡易水道を利用している場合も、浄水処理能力が限定的な場合があります。

簡易水道は小規模な給水施設であるため、大規模な浄水場と比較して処理設備が簡易的なケースが多いのです。

自宅の水源が何か把握していない方は、まず水道局または管理会社に確認することをおすすめします。

マンションやアパートでは、貯水タンクの状況や水源についても併せて確認しておくと安心です。

【家族構成について】

妊娠中または妊娠を計画している方は、胎児への影響を考慮して特に慎重な対応が求められます。

PFASは胎盤を通過して胎児に移行する可能性が指摘されており、妊娠中の暴露は避けるべきとされています。

乳幼児(0〜3歳)がいる家庭では、体重あたりの摂取量が大人より多くなりやすいため注意が必要です。

小さな子どもは体重に対して水分摂取量が多く、また成長期であるため化学物質の影響を受けやすいと考えられています。

赤ちゃんのミルクを水道水で作っている場合、毎日継続的にPFASを摂取している可能性があります。

粉ミルクの調乳には1日あたり700〜1,000ml程度の水を使用するため、水質には特に気を配りたいところです。

【現在の対策について】

浄水器を使用していない場合、水道水に含まれるPFASをそのまま摂取している状態です。

暫定目標値以下であれば健康への影響は考えにくいとされていますが、より安心を得たい方は浄水器の導入を検討しましょう。

浄水器はあるがPFASが除去できるか分からない方は、製品の仕様書やメーカーのウェブサイトで除去性能を確認してください。

すべての浄水器がPFASを除去できるわけではなく、特に簡易的な濾過フィルターでは不十分な場合があります。

フィルターを1年以上交換していない場合、浄水器の除去能力が大幅に低下している可能性があります。

活性炭フィルターは吸着容量に限界があり、交換時期を過ぎると除去率が激減するだけでなく、雑菌繁殖のリスクも高まります。

診断結果

チェック数:0〜2個 → 低リスク

現時点で緊急性は低いレベルです。

ただし、自治体の水質情報は3か月に1回程度の頻度で確認することをおすすめします。

2026年4月からはPFASが水質基準項目に格上げされ、水道事業者に対して3か月に1回以上の検査が義務付けられます。

出典:環境省「水質基準に関する省令の一部を改正する省令の公布等について」(2025年6月30日公布)
https://www.env.go.jp/water/pfas.html

定期的な情報確認を習慣化しておけば、万が一の状況変化にも素早く対応できます。

チェック数:3〜5個 → 中リスク

対策を検討すべきレベルに達しています。

まずはお住まいの地域の水質情報を自治体のウェブサイトで確認し、PFOS・PFOAの検出状況を把握してください。

その上で、活性炭フィルター搭載の浄水器の導入を検討することをおすすめします。

活性炭浄水器であれば、初期費用3,000円〜30,000円程度で導入でき、PFOS・PFOAを70〜80%以上除去することが可能です。

チェック数:6〜9個 → 高リスク

早急な対策が必要なレベルです。

地域の水質を詳しく確認した上で、RO膜浄水器の導入や当面の飲料水確保を真剣に検討してください。

RO膜浄水器は初期費用が50,000円〜200,000円と高額ですが、PFOS・PFOAを99%以上除去できる高い性能を持っています。

特に妊婦や乳幼児がいる家庭では、最高レベルの安全性を確保できるRO膜浄水器が推奨されます。

チェック数:10個以上 → 要警戒

最優先で対策が必要な状態です。

すぐに自治体の水道局または保健所に問い合わせ、地域の水質状況について詳しい情報を入手してください。

並行して、RO膜浄水器の導入または市販のミネラルウォーターによる安全な飲料水の確保を即座に行いましょう。

井戸水を使用している場合は、直ちに飲用を中止し、民間の検査機関で水質検査を実施することを強く推奨します。

検査費用は2〜5万円程度かかりますが、家族の健康を守るための必要な投資といえます。

今すぐできる!PFAS対策5選【優先順位順】

リスクレベルが分かったら、次は具体的な対策に移りましょう。

ここでは、効果が高く実践しやすいものから順番に5つの対策をご紹介します。

それぞれの対策には、所要時間と費用の目安も記載していますので、ご自身の状況に合わせて取り組んでください。

【優先度★★★★★】対策1:地域の水質情報を今すぐ確認する

所要時間:5〜10分|費用:無料

PFAS対策の第一歩は、「敵を知る」ことから始まります。

自分が飲んでいる水道水の安全性を確認せずに不安を抱えているよりも、正確な情報を得た上で必要な対策を講じる方が合理的です。

幸いなことに、多くの自治体では水質検査結果をウェブサイトで公開しており、誰でも無料で確認できます。

確認方法ステップ1:検索する

まず、インターネットで「(お住まいの市区町村名) 水道局 PFAS」と検索してください。

または、「(市区町村名) 水質検査結果」で検索するのも効果的です。

多くの水道局では、トップページや「水質情報」「水質検査結果」といったメニューから、最新の検査データにアクセスできるようになっています。

確認方法ステップ2:数値を確認する

検査結果のページを開いたら、PFOS・PFOAの合計値が50ng/L以下かどうかをチェックします。

50ng/Lは、国が定める暫定目標値であり、体重50kgの人が1日2リットルの水を生涯にわたって飲み続けても健康に悪影響が生じないとされる濃度です。

出典:環境省「PFOS、PFOAに関するQ&A集」
https://www.env.go.jp/water/pfas.html

「検出せず」または「定量下限値未満」という表記がある場合は、測定機器の検出限界値を下回っていることを意味します。

実質的にPFASが含まれていないか、極めて微量であることを示しており、安心して利用できるレベルです。

数値が公表されていない場合や、ウェブサイトで見つからない場合は、水道局に直接電話で問い合わせてください。

職員の方が丁寧に説明してくれるはずです。

確認方法ステップ3:井戸水の場合

井戸水を使用している場合は、公共水道とは異なり自己責任で水質管理を行う必要があります。

まず、自治体の環境部門または保健所に相談し、地域の地下水汚染状況について情報を得ましょう。

多くの自治体では、井戸水使用者向けの相談窓口を設けており、検査機関の紹介なども行っています。

次に、民間の検査機関でPFASを含む水質検査を依頼することを検討してください。

検査費用は2〜5万円程度かかりますが、家族の健康を守るための重要な投資です。

検査を依頼する際は、必ず「PFOS・PFOA」を検査項目に含めるよう指定しましょう。

要注意ポイント

「地下水で検出」と「水道水で検出」は別物であることに注意が必要です。

地下水の調査でPFASが検出されたとしても、浄水場で活性炭処理などが行われれば、供給される水道水は基準値以下になっている場合が多くあります。

東京都では、都内の地下水調査で21自治体(全体の約3分の1)が暫定目標値を超えましたが、浄水場から供給される水道水はすべて暫定目標値を下回っていると発表されています。

出典:東京都水道局「水道水の安全性(有機フッ素化合物について)」
https://www.waterworks.metro.tokyo.lg.jp/suigen/pfas/

必ず「水道水」の検査結果を確認し、正確な状況を把握することが大切です。

【優先度★★★★★】対策2:煮沸の誤解を解く&正しい飲み方

所要時間:即実践|費用:無料

PFAS対策について調べていると、「水を煮沸すれば安全になる」という情報を見かけることがあります。

しかし、これは科学的に誤った情報であり、場合によっては逆効果になる可能性すらあります。

ここでは、煮沸に関する正しい知識と、今すぐできる適切な対応方法について解説します。

よくある間違い

「水を沸騰させればPFASは除去できる」という考え方は、細菌やウイルスの除去と混同した誤解です。

確かに、水を100℃で煮沸すれば多くの病原菌を死滅させることができます。

しかし、PFASは生物ではなく化学物質であり、煮沸では除去できません。

正しい知識

PFASは熱に対して極めて安定な物質であり、100℃で沸騰させても分解されません。

むしろ、煮沸によって水が蒸発すると、残った水の中でPFAS濃度が上昇する可能性があります。

これは、京都大学大学院医学研究科の原田浩二准教授の研究によって明らかにされています。

出典:京都大学 原田浩二研究室「多摩地域住民の血漿中PFAS濃度調査の結果の統計学的解析結果について」
https://www.health.env.kyoto-u.ac.jp/pfas/

PFASが「永遠の化学物質(フォーエバーケミカル)」と呼ばれる理由は、炭素とフッ素の結合が非常に強固で、自然環境や通常の処理では分解されにくいためです。

この特性は、PFASが工業製品に重宝されてきた理由でもありますが、環境汚染の観点では大きな問題となっています。

今すぐできること

1. 煮沸での除去を期待しない

赤ちゃんのミルク作りでも、煮沸だけではPFASは除去できません。

粉ミルクの説明書には「一度沸騰させた70℃以上のお湯で調乳する」と記載されていますが、これは粉ミルク中の細菌を死滅させるための指示です。

水道水に含まれるPFASは、煮沸しても残ったままです。

2. 当面の対策としての選択肢

リスクが高い地域にお住まいの方は、市販のミネラルウォーターやPFAS除去試験済みの浄水器を使用することを検討してください。

ミネラルウォーターを選ぶ際は、赤ちゃん用には軟水(硬度60mg/L以下)のものを選びましょう。

硬水はミネラル含有量が多く、赤ちゃんの内臓に負担をかける可能性があります。

3. 過度な心配は不要

暫定目標値(50ng/L)は、生涯にわたって毎日2リットル飲み続けても健康への悪影響は考えにくいとされる値です。

お住まいの地域の水道水が暫定目標値以下であれば、普通に使用している分には過度に神経質になる必要はありません。

ただし、より安心を得たい方や、妊婦・乳幼児がいる家庭では、追加の対策を講じることをおすすめします。

【優先度★★★★☆】対策3:活性炭浄水器を導入する

所要時間:購入後すぐ|費用:3,000円〜30,000円

中リスク以上の診断結果が出た方、またはより安心して水道水を使いたい方におすすめの第一選択が活性炭浄水器です。

比較的安価で導入しやすく、設置も簡単なため、多くの家庭で実践できる対策といえます。

活性炭浄水器の特徴と仕組み

活性炭浄水器は、PFOS・PFOAを70〜80%以上除去できるとされています。

出典:環境省「飲料水中のPFOS及びPFOA」WHO飲料水水質ガイドライン作成のための背景文書(日本語仮訳)
https://www.env.go.jp/water/pfas.html

活性炭とは、木材やヤシ殻などを高温で炭化させ、さらに賦活処理を施すことで無数の微細な孔(あな)を持たせた素材です。

この微細な孔の表面積は非常に大きく、わずか1グラムの活性炭でテニスコート1面分以上の表面積に相当します。

PFASをはじめとする汚染物質は、この多孔質構造に物理的に吸着されることで水から除去されます。

活性炭浄水器の主なメリットは以下の通りです。

比較的安価で導入しやすい:蛇口取付型なら3,000円から購入でき、家計への負担が少なめです。

設置が簡単:蛇口取付型やポット型は工具不要で、賃貸住宅でも気軽に使えます。

PFASだけでなく塩素やカルキ臭も除去:水道水特有の臭いが気になる方にも効果的です。

一方、デメリットも理解しておく必要があります。

定期的なフィルター交換が必要:2〜4か月ごとの交換が推奨されており、ランニングコストがかかります。

除去率はRO膜より低い:99%以上除去できるRO膜浄水器と比較すると、除去性能は劣ります。

炭素鎖が短いPFASは除去しにくい:PFOS・PFOA以外の短鎖PFASには効果が限定的な場合があります。

選び方のポイント

浄水器を選ぶ際は、必ず以下の3点を確認してください。

1. PFOS・PFOA除去試験を実施している製品か

すべての浄水器がPFASを除去できるわけではありません。

メーカーのウェブサイトやパッケージで、「PFOS・PFOA除去試験済み」という表記や除去率のデータがあることを確認しましょう。

試験データが見当たらない場合は、メーカーのカスタマーサポートに問い合わせることをおすすめします。

2. 浄水器協会(JWPA)のJWPAS B規格に準拠しているか

一般社団法人浄水器協会が定める自主規格「JWPAS B規格」では、PFOS・PFOAの除去性能が評価されています。

この規格に基づく試験をクリアした製品であれば、第三者機関による客観的な評価を受けているため安心です。

3. フィルター交換時期の表示があるか

交換時期を知らせるランプやディスプレイが付いている製品を選ぶと、交換忘れを防ぐことができます。

交換時期を過ぎたフィルターは除去能力が大幅に低下し、雑菌繁殖のリスクも高まります。

タイプ別の特徴と選び方

活性炭浄水器には、大きく分けて3つのタイプがあります。

蛇口直結型(価格帯:3,000〜10,000円)

蛇口に直接取り付けるタイプで、最も手軽に導入できるのが特徴です。

工具不要で設置でき、賃貸住宅でも問題なく使用できます。

浄水速度が速く、料理にも気兼ねなく使えるのがメリットです。

ただし、蛇口の形状によっては取り付けられない場合があるため、購入前に適合確認が必要です。

ポット型(価格帯:3,000〜8,000円)

ピッチャーのような容器に水を入れ、フィルターを通して濾過するタイプです。

設置が一切不要で、冷蔵庫に入れて冷水として保管できるのが便利です。

一人暮らしや少人数世帯に適していますが、浄水に時間がかかる(1リットルあたり5〜10分程度)のがデメリットです。

1日の浄水能力が2〜3リットル程度に限られるため、家族が多い場合は不便を感じるかもしれません。

据置型(価格帯:15,000〜30,000円)

キッチンカウンターなどに置いて使用する大容量タイプです。

ファミリー世帯に最適で、1日の浄水能力に制限がありません。

フィルターの交換頻度も4〜6か月ごとと長く、ランニングコストを抑えられます。

ただし、設置にある程度のスペースが必要で、簡単な配管工事が必要な製品もあります。

フィルター交換を忘れないコツ

浄水器の効果を維持するには、メーカー推奨の交換時期を厳守することが極めて重要です。

交換を怠ると、除去能力が低下するだけでなく、フィルター内で雑菌が繁殖し、かえって水質を悪化させる可能性すらあります。

交換忘れを防ぐ実践的な方法を4つご紹介します。

1. スマートフォンのカレンダーに登録

浄水器を設置した日に、次回の交換予定日をスマホのカレンダーアプリに登録します。

1週間前と当日の2回、リマインダー通知が来るように設定しておくと確実です。

2. 交換用フィルターをまとめ買い

Amazonの定期便など、自動的に交換フィルターが届くサービスを活用しましょう。

フィルターが手元に届くこと自体が交換のリマインダーになり、買い忘れも防げます。

3. 交換時期表示機能付きを選ぶ

ランプやディスプレイで交換時期を知らせてくれる製品を選べば、視覚的に交換タイミングが分かるため便利です。

多少価格は高くなりますが、長期的な安心感を考えれば価値のある投資といえます。

4. シールで記録

浄水器本体に、交換日を書いたシールを貼っておく古典的な方法も効果的です。

「次回交換:○月○日」と明記しておけば、毎日目にすることで自然と意識できます。

【優先度★★★★★】対策4:RO膜浄水器を検討する(高リスク地域)

所要時間:業者依頼〜設置まで1週間程度|費用:50,000円〜200,000円

高リスク地域にお住まいの方、妊婦・乳幼児がいる家庭、または最高レベルの安全性を確保したい方には、RO膜浄水器の導入をおすすめします。

初期費用は高額になりますが、その除去性能は他の浄水方式を大きく上回ります。

RO膜浄水器の特徴と仕組み

RO膜浄水器は、PFOS・PFOAを99%以上除去できるとされる最高性能の浄水システムです。

RO膜とは「Reverse Osmosis(逆浸透)膜」の略で、0.0001ミクロンという極めて微細な孔を持つ特殊な膜のことです。

この孔の大きさは、水分子(約0.0003ミクロン)よりわずかに大きい程度で、PFASを含むほぼすべての不純物を物理的にブロックします。

仕組みとしては、水道水に高い圧力をかけて膜を通過させることで、水分子だけを透過させ、汚染物質は膜の手前に残します。

この技術は、もともと海水を真水に変える海水淡水化プラントで使用されていたもので、その除去性能の高さは実証済みです。

RO膜浄水器の主なメリットは以下の通りです。

極めて高い除去率:PFOS・PFOAだけでなく、重金属、硝酸性窒素、放射性物質なども99%以上除去できます。

PFAS以外の不純物も除去:総合的な水質安全性を確保できるため、あらゆる汚染リスクから身を守れます。

長期的な安心感:一度設置すれば、水質に対する不安から解放されます。

赤ちゃんのミルク作りに最適:不純物をほぼ完全に除去した安全な水で、安心してミルクを調乳できます。

一方、デメリットも理解しておく必要があります。

本体価格が比較的高い:50,000円〜200,000円と、活性炭浄水器と比較して初期投資が大きくなります。

設置にスペースが必要:多くの製品はシンク下に設置するアンダーシンク型で、ある程度の空間が必要です。

排水(濃縮水)が発生する:浄水1リットルを作るのに3〜4リットルの水を使用し、残りは排水として流れます。

フィルター交換コストがかかる:年間15,000〜30,000円程度のメンテナンス費用が必要です。

ミネラルも除去される:水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラルも除去されるため、味が淡白に感じることがあります。

こんな人におすすめ

RO膜浄水器の導入を特におすすめするのは、以下のような方々です。

井戸水を使用していて高濃度検出された方:暫定目標値を大幅に超える濃度が検出された場合、活性炭浄水器では不十分です。

妊娠中、または0〜3歳の子どもがいる家庭:胎児や乳幼児への影響を最小限に抑えるため、最高レベルの安全性を確保しましょう。

工場や空港から5km圏内に居住:汚染源に近い場合、予防的な対策として有効です。

最高レベルの安全性を確保したい方:多少コストがかかっても、水質への不安を完全に解消したい方に適しています。

費用対効果の考え方

RO膜浄水器は初期費用が高額ですが、長期的に見れば経済的な選択肢でもあります。

イニシャルコスト

本体価格:50,000〜200,000円(製品や設置工事費により変動)

設置工事費:製品価格に含まれる場合と、別途必要な場合があります

ランニングコスト

フィルター交換:年間15,000〜30,000円程度

前処理フィルター(3か月ごと):年間8,000〜15,000円

RO膜(1〜2年ごと):1回あたり10,000〜20,000円

ペットボトル水との比較

仮に1日2リットルのミネラルウォーターを購入した場合の年間コストを計算してみます。

2リットル×100円×365日=73,000円/年

RO膜浄水器のランニングコストは年間15,000〜30,000円程度なので、年間で43,000〜58,000円の節約になります。

初期費用を10万円とすると、約2〜3年で元が取れる計算です。

さらに、ペットボトルのゴミが出ない、買い物の手間が省けるなど、金銭以外のメリットも大きいといえます。

【優先度★★★☆☆】対策5:生活習慣で暴露を減らす

所要時間:日常的に実践|費用:無料

浄水器がすぐに用意できない場合や、さらにリスクを減らしたい方のために、日常生活で実践できる対策をご紹介します。

これらの方法は費用がかからず、今日から始められるものばかりです。

今日からできる5つの習慣

1. 飲料水はミネラルウォーターを使用

当面の対策として、飲み水だけでもミネラルウォーターに切り替えることを検討してください。

スーパーやドラッグストアで2リットル100円程度から購入でき、手軽に実践できます。

赤ちゃんのミルク用には、必ず軟水(硬度60mg/L以下)を選びましょう。

ラベルに記載されている硬度を確認してから購入すると安心です。

2. 料理に使う水も意識する

飲み水だけでなく、ご飯を炊く水や味噌汁を作る水も、可能であれば浄水または市販水を使用しましょう。

特にご飯は毎日食べるものですし、米が水を吸収するため、使用する水の影響を受けやすい食品です。

野菜を茹でる水や煮物の水まですべて変える必要はありませんが、毎日口にする基本的な料理の水は意識すると良いでしょう。

3. フッ素加工フライパンを見直す

古くなって表面が傷ついたフッ素加工(テフロン加工)の調理器具は、PFASが溶け出す可能性が指摘されています。

コーティングが剥がれたり、傷が目立つようになったフライパンや鍋は、思い切って買い替えることをおすすめします。

代替品としては、鉄製やステンレス製、セラミック加工の調理器具が選択肢になります。

4. 防水スプレーの使用を控える

衣類や靴に使用する防水スプレーには、PFASが含まれている製品があります。

特に古いタイプの製品では、PFOS・PFOAが使用されていた可能性があります。

どうしても使用する場合は、「PFAS不使用」や「フッ素フリー」と明記された製品を選びましょう。

屋外で使用し、吸入を避けるなどの注意も必要です。

5. 情報を定期的にチェック

自治体の水質情報は、四半期(3か月)ごとに確認する習慣をつけましょう。

2026年4月からは水道事業者に3か月に1回以上の検査が義務付けられるため、最新データが定期的に公開されます。

スマートフォンのカレンダーに「水質情報確認」のリマインダーを設定しておくと便利です。

注意:過度な心配は不要

ここまで様々な対策をご紹介してきましたが、過度に神経質になる必要はありません

暫定目標値(50ng/L)は、体重50kgの人が1日2リットルの水を生涯にわたって飲み続けても健康への影響は考えにくいとされる値です。

出典:環境省「PFOS、PFOAに関するQ&A集」
https://www.env.go.jp/water/pfas.html

お住まいの地域の水道水が暫定目標値以下であれば、普通に使用している分には問題ありません

重要なのは、正しい情報に基づいて冷静に判断し、ご自身の状況に応じた適切な対策を講じることです。

水を飲まないことによる脱水のリスクの方がはるかに大きいため、必要以上に恐れることなく、適切に水分補給を続けてください。

浄水器の種類別徹底比較【決定版】

どの浄水器を選ぶべきか迷っている方のために、タイプ別の性能や特徴を一目で比較できる表を用意しました。

価格、除去性能、使い勝手などを総合的に比較し、ご自身に最適な製品を見つけてください。

タイプ別性能比較表

浄水器の主な4タイプについて、重要な項目を比較した表がこちらです。

項目 蛇口直結型(活性炭) ポット型(活性炭) 据置型(活性炭) アンダーシンク型(RO膜)
PFAS除去率 70〜80% 70〜80% 70〜80% 99%以上
初期費用 3,000〜10,000円 3,000〜8,000円 15,000〜30,000円 50,000〜200,000円
年間ランニングコスト 5,000〜10,000円 8,000〜15,000円 10,000〜20,000円 15,000〜30,000円
設置の簡単さ ◎(工具不要) ◎(設置不要) ○(簡単な工具で可能) △(業者推奨)
浄水速度 速い 遅い(濾過に時間) 速い やや遅い
1日の浄水能力 制限なし 2〜3L程度 制限なし 制限なし
メンテナンス 2〜4か月に1回 1〜2か月に1回 4〜6か月に1回 6〜12か月に1回
賃貸での使用 △(原状回復要)
おすすめの人 手軽に始めたい 一人暮らし ファミリー 最高の安全性が必要

この表から、それぞれのタイプに明確な特徴があることが分かります。

除去性能を最優先するならRO膜浄水器、コストパフォーマンスを重視するなら活性炭浄水器、という選び方が基本になります。

予算別おすすめプラン

予算に応じて、最適な浄水器の選び方をご提案します。

予算1万円以内「まずは試したい」

初めて浄水器を導入する方や、とりあえず対策を始めたい方におすすめのプランです。

おすすめタイプ:蛇口直結型またはポット型活性炭浄水器

具体的な製品例(参考価格)

三菱ケミカル・クリンスイ 蛇口直結型:5,000円前後

東レ トレビーノ ポット型:3,000円前後

ブリタ ポット型:3,500円前後

このプランのメリット

初期投資が少なく、家計への負担を最小限に抑えられます。

効果を実感してから上位機種を検討できるため、失敗のリスクが小さいのも魅力です。

蛇口直結型なら工具不要で取り付けられるため、賃貸住宅でも問題なく使用できます。

注意点

PFAS除去試験データがある製品か、購入前に必ず確認してください。

すべての低価格浄水器がPFASに対応しているわけではありません。

フィルター交換を忘れずに行うことも重要です。

交換時期を過ぎると除去能力が大幅に低下します。

予算3万円以内「しっかり対策したい」

家族全員の飲料水をカバーし、料理にもしっかり浄水を使いたい方におすすめのプランです。

おすすめタイプ:据置型活性炭浄水器

具体的な製品例(参考価格)

三菱ケミカル・クリンスイ 据置型:20,000円前後

パナソニック アルカリイオン整水器:30,000円前後

このプランのメリット

大容量タイプなので、家族全員の飲料水を十分にカバーできます。

浄水速度が速く、料理中に待たされることがありません。

フィルター交換頻度が4〜6か月ごとと長いため、手間とランニングコストを抑えられます

こんな家庭に最適

3〜4人家族で、毎日の料理にも浄水を使いたい方

ペットボトル水の購入を減らし、環境にも配慮したい方

長期的に浄水器を使い続ける予定がある方

注意点

設置にある程度のスペースが必要です。

キッチンカウンターやシンク周りに置き場所を確保できるか、事前に確認しましょう。

簡単な配管工事が必要な製品もあるため、賃貸の場合は大家さんや管理会社への確認が必要な場合があります。

予算5万円以上「最高レベルの安全性」

高リスク地域にお住まいの方、妊婦・乳幼児がいる家庭、または水質への不安を完全に解消したい方におすすめのプランです。

おすすめタイプ:RO膜浄水器(逆浸透膜)

具体的な製品例(参考価格)

パナソニック RO浄水システム:80,000円〜

三菱ケミカル・クリンスイ RO浄水器:100,000円〜

海外製RO浄水器:50,000円〜

このプランのメリット

99%以上のPFAS除去率という最高レベルの性能を実現します。

PFAS以外の重金属、硝酸性窒素、ウイルスなども除去できるため、総合的な水質安全性が確保されます。

長期的に見れば、ペットボトル水を購入し続けるよりも経済的です。

赤ちゃんのミルク作りにも安心して使用できます。

こんな家庭に最適

妊娠中または0〜3歳の子どもがいる家庭

井戸水を使用していて高濃度が検出された家庭

工場や空港から5km圏内に居住している家庭

水質に対する不安を完全に解消したい方

注意点

初期費用が高額なため、長期的に使用する前提で検討してください。

設置には専門業者による工事が必要な場合が多く、賃貸住宅では原状回復が課題になることがあります。

年間15,000〜30,000円程度のメンテナンス費用が継続的に発生します。

フィルター交換を忘れないコツ

浄水器の効果を維持するには、定期的なフィルター交換が絶対に欠かせません

交換を怠ると、除去能力が低下するだけでなく、フィルター内で雑菌が繁殖して水質を悪化させる恐れがあります。

ここでは、交換忘れを防ぐ実践的な方法をご紹介します。

方法1:スマホのカレンダーに登録

浄水器を購入・設置した日に、次回交換日をスマートフォンのカレンダーアプリに登録します。

リマインダー通知を、1週間前と当日の2回設定しておくと確実です。

1週間前の通知で交換用フィルターを注文し、当日の通知で実際に交換する、という流れがスムーズです。

方法2:交換用フィルターをまとめ買い

Amazonの定期便や楽天の定期購入など、自動的に交換フィルターが届くサービスを活用しましょう。

フィルターが手元に届くこと自体が交換のリマインダーになり、買い忘れも防げます。

年間分をまとめて購入すると、割引が適用される場合もあります。

方法3:交換時期表示機能付きを選ぶ

ランプやディスプレイで交換時期を知らせてくれる製品を選べば、視覚的に交換タイミングが一目で分かります

多少価格は高くなりますが、長期的な安心感を考えれば価値のある投資といえるでしょう。

特に交換を忘れやすい方には、この機能付き製品を強くおすすめします。

方法4:シールで記録

浄水器本体に、交換日を書いたシールを貼っておく古典的な方法も効果的です。

「次回交換:○月○日」と明記しておけば、毎日目にすることで自然と意識できます。

耐水性のある油性ペンとシールを使用し、目立つ位置に貼りましょう。

フィルター交換を怠ると起こること

交換時期を過ぎたフィルターを使い続けると、以下のようなリスクが生じます。

除去能力が低下し、PFASが素通りしてしまう可能性があります。

活性炭の吸着容量には限界があり、飽和状態になると除去できなくなります。

フィルター内で雑菌が繁殖するリスクが高まります。

湿度の高い環境では、フィルター内部でカビや細菌が増殖する恐れがあります。

最悪の場合、浄水器を通すことでかえって水質が悪化する可能性すらあります。

メーカー推奨の交換時期は、こうしたリスクを避けるために設定されています。

多少面倒でも、必ず定期的な交換を心がけてください。

絶対にやってはいけない!よくある間違い5選

PFAS対策として広まっている情報の中には、科学的根拠のない誤った方法も少なくありません。

ここでは、効果がないか、むしろ逆効果になる可能性がある5つの間違いについて解説します。

間違い1:煮沸すれば大丈夫

なぜダメなのか

PFASは熱に対して極めて安定な化学物質であり、100℃程度の温度では分解されません

水を煮沸すると、水分は蒸発してしまいますが、PFASは蒸発せずに残ります。

その結果、残った水の中でPFAS濃度が上昇してしまう可能性すらあります。

これは、京都大学大学院医学研究科の原田浩二准教授の研究で明らかにされています。

出典:京都大学 原田浩二研究室「多摩地域住民の血漿中PFAS濃度調査の結果の統計学的解析結果について」
https://www.health.env.kyoto-u.ac.jp/pfas/

煮沸が有効なのは、細菌やウイルスなどの微生物を死滅させる場合です。

PFASのような化学物質には効果がないことを理解してください。

正しい対策

PFAS除去には、活性炭フィルターまたはRO膜浄水器を使用する必要があります。

赤ちゃんのミルク作りでも、煮沸だけではPFASは除去できません。

粉ミルクの説明書にある「70℃以上のお湯で調乳」という指示は、粉ミルク中の細菌を死滅させるためのものであり、水道水のPFAS除去とは無関係です。

間違い2:安い浄水器なら何でも良い

なぜダメなのか

すべての浄水器がPFASを除去できるわけではありません。

特に簡易的な濾過フィルターや、数百円で購入できる蛇口取付型の簡易浄水器では、PFAS除去は期待できません。

これらの製品は、主に塩素やカルキ臭の除去を目的としており、PFASのような微量汚染物質には対応していない場合が多いのです。

安価な製品を購入して「浄水器を使っているから安心」と思い込むのは危険です。

実際にはPFASが除去されておらず、対策をしているつもりで何もしていない状態になっている可能性があります。

正しい対策

浄水器を選ぶ際は、必ずPFOS・PFOA除去試験を実施している製品を選んでください。

メーカーのウェブサイトやパッケージに、除去率のデータや試験結果が記載されているはずです。

記載がない場合は、カスタマーサポートに問い合わせて確認しましょう。

また、浄水器協会(JWPA)の自主規格「JWPAS B規格」に基づく試験をクリアした製品であれば、第三者機関による評価を受けているため信頼性が高いといえます。

間違い3:ペットボトル水なら絶対安全

なぜダメなのか

ミネラルウォーターの水源によっては、PFASが含まれる可能性がゼロではありません

実際、海外では一部のボトル入り飲料水からPFASが検出された事例も報告されています。

また、プラスチック容器からの溶出物質(可塑剤など)への懸念も指摘されています。

ペットボトル水を長期間、高温の場所に保管すると、容器からの化学物質溶出リスクが高まる可能性があります。

さらに、ペットボトルの大量消費は環境負荷が大きいという問題もあります。

プラスチックごみの増加は、海洋汚染や地球温暖化の一因となっています。

正しい対策

ミネラルウォーターを使用する場合は、信頼できるメーカーの製品を選び、適切に保管してください。

直射日光の当たる場所や高温の車内などに長期間放置しないようにしましょう。

長期的には、浄水器との併用や、浄水器への切り替えを検討することをおすすめします。

RO膜浄水器で浄水した水をマイボトルに入れて持ち歩けば、ペットボトルの購入を減らせます。

間違い4:フィルターは交換しなくても使える

なぜダメなのか

フィルターの吸着能力には限界があり、交換時期を過ぎると除去能力が激減します。

活性炭の微細な孔は、使用するにつれてPFASなどの汚染物質で埋まっていきます。

孔が飽和状態になると、新たな汚染物質を吸着できなくなり、素通りしてしまうのです。

さらに深刻なのは、フィルター内で雑菌が繁殖するリスクです。

湿度の高い環境にあるフィルターは、カビや細菌の温床になりやすく、交換を怠ると水質を悪化させる恐れがあります。

実際に、古いフィルターを使い続けた浄水器から、細菌数が水道水よりも多く検出された事例も報告されています。

正しい対策

メーカー推奨の交換時期を厳守してください。

交換時期は製品によって異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。

蛇口直結型:2〜4か月ごと

ポット型:1〜2か月ごと(使用頻度による)

据置型:4〜6か月ごと

RO膜:6〜12か月ごと(前処理フィルターは3か月ごと)

使用水量が多い家庭では、期間よりも早めに交換することをおすすめします。

メーカーが設定している交換時期は、平均的な使用量を前提としているためです。

間違い5:過度に心配して水を飲まなくなる

なぜダメなのか

PFASへの不安から水分摂取を控えるのは、かえって健康リスクを高める行動です。

人間の体は約60%が水分であり、毎日適切な量の水を飲むことは生命維持に不可欠です。

成人では1日あたり1.5〜2リットル程度の水分摂取が推奨されており、これを大きく下回ると脱水症状のリスクが高まります。

脱水は、頭痛、めまい、集中力低下、便秘などの症状を引き起こし、重症化すると命に関わることもあります。

特に夏場や運動時、高齢者や子どもは脱水になりやすく、注意が必要です。

暫定目標値(50ng/L)は、生涯にわたって毎日2リットル飲み続けても健康への悪影響は考えにくいとされる値です。

出典:環境省「PFOS、PFOAに関するQ&A集」
https://www.env.go.jp/water/pfas.html

お住まいの地域の水道水が暫定目標値以下であれば、過度に恐れる必要はありません。

正しい対策

リスクを正しく理解し、必要に応じて適切な対策を講じることが大切です。

水質に不安がある場合は、浄水器を導入する、市販水を利用するなどの対策を取りましょう。

しかし、対策が整うまでの間も、水分摂取を控えることは絶対に避けてください

水を飲まないリスクの方が、暫定目標値以下のPFASを摂取するリスクよりもはるかに大きいのです。

正しい情報に基づいて冷静に判断し、健康的な水分補給を続けることが何よりも重要です。

全国PFAS汚染リスクマップ【2025年最新】

あなたの地域はどのレベルの汚染リスクにさらされているのでしょうか。

ここでは、全国の主要地域におけるPFAS検出状況を、最新の調査データに基づいてまとめました。

お住まいの地域を確認し、適切な対策の参考にしてください。

特に注意が必要な地域(高リスク)

以下の地域では、過去の調査で暫定目標値を大きく超えるPFASが検出されています。

該当する地域にお住まいの方は、早急に対策を検討してください。

千葉県

千葉県では、特に県北西部で高濃度のPFAS検出事例が相次いでいます。

鎌ケ谷市では、2024年10月に軽井沢地区の井戸水から暫定目標値の840倍という極めて高濃度のPFASが検出されました。

同市では、2024年5月にも井戸水を飲用していた住民の血液検査で高濃度のPFHxS(ペルフルオロヘキサンスルホン酸)が検出されており、国内2例目の健康影響事例として注目されています。

柏市では、2024年4月に柏・白井市境の金山落という河川で暫定目標値の36倍のPFASが検出されました。

市川市、船橋市、松戸市などでも地下水からの検出事例があり、県北西部全体で汚染が広がっている可能性が指摘されています。

出典:千葉県「PFAS(有機フッ素化合物)に関する情報」
https://www.pref.chiba.lg.jp/

東京都

東京都では、都内全域を対象とした地下水調査が継続的に実施されています。

立川市と渋谷区では、2024年4月の調査で地下水から暫定目標値の最大12倍のPFASが検出されました。

多摩地域では複数の自治体で検出されており、都内全体では21自治体(全体の約3分の1)が暫定目標値を超えています。

ただし重要なのは、地下水で検出されても浄水場から供給される水道水はすべて暫定目標値を下回っているという点です。

東京都水道局は、水源の切り替えや活性炭処理の強化により、水道水の安全性を確保しています。

出典:東京都水道局「水道水の安全性(有機フッ素化合物について)」
https://www.waterworks.metro.tokyo.lg.jp/suigen/pfas/

埼玉県

さいたま市では、2024年9月に河川周辺から暫定目標値の240倍という高濃度のPFASが検出されました。

県内のその他地域でも継続的な調査が行われており、今後さらに検出事例が増える可能性があります。

出典:埼玉県「PFOS及びPFOAに係る水質調査結果について」
https://www.pref.saitama.lg.jp/

神奈川県

横須賀市では、2024年2月に排水から暫定目標値の258倍という高濃度のPFASが検出されました。

県内のその他地域でも継続調査が実施されており、状況の把握が進められています。

出典:神奈川県「PFAS(有機フッ素化合物)に関する情報」
https://www.pref.kanagawa.jp/

広島県

東広島市では、2024年2月に水路から暫定目標値の300倍のPFASが検出されました。

この地域では汚染源の特定と対策が急がれています。

出典:広島県「PFAS(有機フッ素化合物)に関する情報」
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/

沖縄県

沖縄県が実施した全41市町村の土壌調査では、すべての自治体からPFASが検出されています。

県全体で汚染が広がっている可能性が示唆されており、継続的な監視と対策が必要な状況です。

出典:沖縄県「PFAS(有機フッ素化合物)に関する調査結果」
https://www.pref.okinawa.jp/

中リスク地域

以下の地域では、暫定目標値超過の事例が報告されていますが、現在は対策が講じられているか、検出濃度が比較的低い状況です。

大阪府

大阪市では、水源である淀川および水道水について平成17年度から実態調査を実施しています。

淀川水系で検出事例はあるものの、浄水場から供給される水道水はすべて暫定目標値を下回っています

大阪市水道局は、各浄水場における水道水のPFOS・PFOA濃度を定期的に公表しており、安全性は確保されているとしています。

出典:大阪市水道局「大阪市の水道水における有機フッ素化合物(PFAS)の検出状況について」
https://www.city.osaka.lg.jp/suido/page/0000499786.html

岡山県

吉備中央町では、2023年11月に産業廃棄物施設近くの浄水場の水から暫定目標値の1,240倍超という極めて高濃度のPFASが検出されました。

産業廃棄物の影響が疑われており、現在は水源の切り替えなどの対策が実施されています。

出典:岡山県「PFAS(有機フッ素化合物)に関する情報」
https://www.pref.okayama.jp/

三重県

四日市市では、2024年6月に河川水から暫定目標値の60倍超のPFASが検出されました。

継続的な調査と対策が進められています。

出典:三重県「PFAS(有機フッ素化合物)に関する情報」
https://www.pref.mie.lg.jp/

比較的低リスク地域

以下の地域では、これまでのところ暫定目標値を超える検出事例がないか、リスクが比較的低いとされています。

名古屋市

名古屋市の水道水は木曽川を水源としており、これまで有機フッ素化合物(PFAS)が暫定目標値を超過して検出されたことはありません

名古屋市上下水道局は定期的な水質検査を実施しており、市民が安心して利用できる水質を維持しています。

出典:名古屋市上下水道局「本市の水道水における有機フッ素化合物(PFAS)の検出状況について」
https://www.water.city.nagoya.jp/category/suidousuisitsu/146339.html

その他の地域

工場や空港から離れた地域、または河川上流域を水源とする地域では、汚染リスクが比較的低い傾向にあります。

ただし、「検出なし」は「調査していない」可能性もあるため、定期的な情報確認は必要です。

重要な注意点

全国リスクマップを見る際には、以下の点に注意してください。

1. 「検出なし」は「調査していない」可能性もある

すべての自治体が詳細な調査を実施しているわけではありません。

特に小規模な自治体では、予算や人員の制約から調査が行われていない場合があります。

お住まいの地域で情報が見つからない場合は、自治体に直接問い合わせることをおすすめします。

2. 浄水場の水道水は別物

地下水や河川で高濃度が検出されても、浄水場で適切な処理が行われれば、供給される水道水は基準値以下になることが多くあります。

必ず「水道水」の検査結果を確認し、正確な状況を把握してください。

3. 状況は変化する

PFAS汚染の状況は、時間とともに変化する可能性があります。

新たな汚染源が見つかったり、逆に対策により改善したりすることもあります。

最新の情報を定期的にチェックすることが大切です。

環境省や各自治体のウェブサイトでは、調査結果が随時更新されています。

出典:環境省「有機フッ素化合物(PFAS)について」
https://www.env.go.jp/water/pfas.html

よくある質問Q&A【専門家が回答】

PFAS汚染について、多くの方から寄せられる疑問や不安に、分かりやすくお答えします。

正しい知識を得ることで、過度な心配を避け、適切な対策を講じることができます。

Q1. 暫定目標値以下の水道水なら本当に安全なの?

A. 現在の科学的知見では安全とされていますが、「暫定」という位置づけに注意が必要です。

国が定める暫定目標値(50ng/L)は、「体重50kgの人が1日2リットルの水を生涯にわたって飲み続けても、健康への悪影響は考えにくい」という前提で設定されています。

出典:環境省「PFOS、PFOAに関するQ&A集」
https://www.env.go.jp/water/pfas.html

この数値は、動物実験や疫学調査などの科学的データに基づいて算出されており、一定の安全係数(余裕を持たせた係数)も考慮されています。

したがって、暫定目標値以下の水道水を普通に使用している分には、過度に心配する必要はありません。

ただし「暫定」という言葉が示す通り、まだ研究が進行中の部分もあります

PFASがどの程度の量で、どのような健康影響を及ぼすのかについて、確定的な知見が得られていない部分も残されています。

特に、妊婦や乳幼児など感受性の高い集団に対しては、より慎重な対応が望ましいとする専門家の意見もあります。

不安を感じる場合は、浄水器の導入を検討するとよいでしょう。

Q2. 浄水器を使えば100%安全なの?

A. 100%完全とは言い切れませんが、リスクは大幅に低減できます。

RO膜浄水器で99%以上、活性炭浄水器で70〜80%以上のPFAS除去が可能とされています。

出典:環境省「飲料水中のPFOS及びPFOA」WHO飲料水水質ガイドライン作成のための背景文書(日本語仮訳)
https://www.env.go.jp/water/pfas.html

「100%完全」な除去は技術的に困難ですが、適切に管理された浄水器を使用することで、摂取量を大幅に減らすことができます。

特にRO膜浄水器は、0.0001ミクロンという極めて微細な孔でPFASをブロックするため、最高レベルの除去性能を持っています。

重要なのは、浄水器を導入するだけでなく、定期的なフィルター交換を確実に行うことです。

交換時期を過ぎたフィルターは除去能力が低下し、場合によっては雑菌繁殖のリスクもあります。

メーカー推奨の交換時期を守り、適切にメンテナンスを行えば、浄水器は非常に有効な対策手段となります。

Q3. 赤ちゃんのミルク作りはどうすれば?

A. 以下の優先順位で対策を検討してください。

赤ちゃんは体重が軽く、体重あたりの水分摂取量が大人より多いため、PFASの影響を受けやすい可能性があります。

また、成長期であることから、化学物質への感受性が高いとも考えられています。

最優先:RO膜浄水器の水を使用

最高レベルの安全性を確保したい場合は、RO膜浄水器の導入を検討してください。

99%以上のPFAS除去が可能で、その他の不純物も除去できるため、赤ちゃんのミルク作りに最適です。

代替案:PFAS除去試験済みの活性炭浄水器

RO膜浄水器が予算的に難しい場合は、活性炭浄水器でも一定の効果が期待できます。

ただし、PFOS・PFOA除去試験を実施している製品を必ず選んでください。

当面の対策:市販のミネラルウォーター(軟水)

浄水器を購入するまでの間は、市販のミネラルウォーターを使用しましょう。

赤ちゃん用には、必ず硬度60mg/L以下の軟水を選んでください。

硬水はミネラル含有量が多く、赤ちゃんの未発達な腎臓に負担をかける可能性があります。

製品ラベルに「軟水」「赤ちゃんのミルクに」などの表記があるものを選ぶと安心です。

避けるべき:検査結果が不明な井戸水、煮沸のみの水道水(高リスク地域の場合)

井戸水を使用している場合は、必ず水質検査を実施してから使用してください。

また、高リスク地域で暫定目標値を超えている場合、煮沸だけではPFASは除去できません。

Q4. 井戸水を使っているけど、すぐに水道に切り替えるべき?

A. まずは水質検査をして、その結果で判断してください。

井戸水使用者が最初に取るべき行動は、PFAS濃度を含む水質検査を実施することです。

検査は、自治体の保健所や環境部門に相談すれば、検査機関を紹介してもらえます。

民間の検査機関に直接依頼することも可能で、費用は2〜5万円程度が目安です。

検査の結果、暫定目標値以下だった場合

継続使用が可能です。

ただし、地下水の状況は変化する可能性があるため、年に1回程度の定期検査を実施することをおすすめします。

念のため、活性炭浄水器の導入も検討するとより安心です。

検査の結果、暫定目標値を超過していた場合

直ちに飲用を中止し、以下の対応を検討してください。

公共水道への切り替え(可能な地域の場合)

RO膜浄水器の導入(99%以上除去可能)

当面は市販のミネラルウォーターを使用

千葉県鎌ケ谷市では、井戸水から暫定目標値の840倍という高濃度が検出され、住民の健康への影響が懸念されています。

出典:千葉県「鎌ケ谷市における井戸水のPFAS検出について」(2024年10月報道発表)

特に妊婦や乳幼児がいる家庭では、検査結果を待たずに予防的に対策を講じることも検討してください。

Q5. シャワーや洗濯の水も心配すべき?

A. PFASは主に飲用による摂取が問題とされており、日常使用は過度に心配する必要はありません。

PFASの主な摂取経路は、水を飲むことによる経口摂取です。

皮膚からの吸収は微量とされており、シャワーや入浴による暴露は限定的と考えられています。

洗濯やトイレ、掃除などの日常的な水の使用についても、通常は問題ありません。

ただし、傷口がある場合や皮膚疾患がある場合は、念のため直接触れないよう注意するとよいでしょう。

対策の優先順位としては、まず飲料水の安全確保に集中してください。

飲料水の対策が整った後で、余裕があれば入浴用の浄水器なども検討できます。

Q6. 浄水器のフィルター、いつ交換すればいい?

A. メーカー推奨の交換時期を厳守してください。

フィルターの交換時期は、浄水器のタイプによって異なります。

一般的な目安は以下の通りです。

蛇口直結型:2〜4か月ごと

使用頻度が高い家庭では、2か月程度での交換がおすすめです。

ポット型:1〜2か月ごと

浄水容量が少ないため、交換頻度は高めです。

据置型:4〜6か月ごと

大容量フィルターを搭載しているため、交換頻度は低めです。

RO膜:6〜12か月ごと

ただし、前処理フィルターは3か月ごとの交換が必要です。

これらの交換時期は、平均的な使用量を前提として設定されています。

使用水量が多い家庭(4人以上のファミリーなど)では、期間より早めに交換することをおすすめします。

交換を怠ると、除去能力が低下し、PFASが素通りしてしまう可能性があります。

また、フィルター内で雑菌が繁殖し、水質を悪化させるリスクも高まります。

スマートフォンのカレンダーに交換日を登録する、交換時期表示機能付きの製品を選ぶなど、交換忘れを防ぐ工夫をしておきましょう。

Q7. 賃貸でもRO膜浄水器は設置できる?

A. 据置型やカウンタートップ型なら、工事不要で設置可能です。

RO膜浄水器には、大きく分けて2つのタイプがあります。

アンダーシンク型(シンク下設置型)

シンク下の収納スペースに本体を設置し、専用の蛇口を取り付けるタイプです。

このタイプは配管工事が必要で、退去時に原状回復が求められる場合があります。

賃貸住宅の場合、大家さんや管理会社の許可が必要になることが多いでしょう。

据置型・カウンタートップ型

キッチンカウンターなどに置いて使用するタイプで、工事不要で設置できます。

蛇口に分岐コネクターを取り付けるだけで使用でき、退去時も簡単に取り外せます。

賃貸住宅にお住まいの方には、据置型またはカウンタートップ型のRO浄水器をおすすめします。

ただし、据置型はある程度の設置スペースが必要なため、購入前にサイズを確認してください。

製品によっては、タンク部分が冷蔵庫の下に収まるコンパクトサイズもあります。

Q8. ペットの飲み水も対策すべき?

A. 特に小型犬や猫は、人間より影響を受けやすい可能性があります。

ペットも人間と同様に、体重あたりの水分摂取量が多いほどPFASの影響を受けやすいと考えられます。

特に小型犬や猫は体重が軽いため、相対的な暴露量が大きくなる可能性があります。

余裕があれば、ペットの飲み水にも浄水を使用することをおすすめします。

浄水器を導入している家庭であれば、追加コストなくペットにも安全な水を提供できます。

ただし、ペットの場合、人間ほど厳密な対策が求められるわけではありません。

まずは家族の飲料水対策を優先し、余裕があればペットにも対応する、という順序で問題ありません。

Q9. 妊娠中です。どのレベルまで気をつければいい?

A. 妊娠中は胎児への影響も考慮し、より慎重な対応が推奨されます。

妊娠中の女性は、自分自身だけでなく胎児への影響も考慮する必要があります。

PFASは胎盤を通過して胎児に移行する可能性が指摘されており、妊娠中の暴露は避けるべきとされています。

推奨対策

1. 飲料水は浄水器(できればRO膜)を使用

最高レベルの安全性を確保するため、RO膜浄水器の導入を検討してください。

予算的に難しい場合でも、活性炭浄水器は導入しましょう。

2. 料理の水も浄水を使用

ご飯を炊く水、味噌汁を作る水など、毎日口にする料理には浄水を使いましょう。

3. 定期的に自治体の水質情報を確認

3か月に1回程度、お住まいの地域の最新の水質情報を確認してください。

4. 過度なストレスは避ける

適切な対策を講じたら、過度に心配してストレスを溜めないことも大切です。

ストレスは妊娠に悪影響を及ぼす可能性があります。

かかりつけの産婦人科医にも相談してみましょう。

医師から具体的なアドバイスをもらえることで、安心感が得られるはずです。

Q10. 国の基準が緩いって本当?今後厳しくなる?

A. 諸外国と比較すると緩めの設定ですが、今後の見直しが検討されています。

日本の暫定目標値(PFOS・PFOA合計で50ng/L)を諸外国と比較すると、以下のようになります。

アメリカ:PFOS・PFOAそれぞれ4ng/L(日本の約12倍厳しい)

ドイツ(2028年以降):4種類のPFAS合計で20ng/L(日本の約2.5倍厳しい)

日本:PFOS・PFOA合計で50ng/L

出典:ナショナルジオグラフィック日本版「飲み水のPFASに米国初の規制、1億人守る新基準にのしかかる負担」(2024年5月8日)
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/24/050700238/

アメリカの基準は、日本と比較して約12倍も厳しい設定です。

米国環境保護庁(EPA)は、「PFASにさらされている1億人のアメリカ国民を守るため」として、健康リスクを重視した判断を行っています。

日本政府の見解

現在の暫定目標値(50ng/L)は、生涯にわたって摂取しても健康に悪影響がないとされる水準として設定されている

各国で採用しているリスク評価の手法や前提条件が異なるため、単純な数値比較は難しい

日本でも最新の科学的知見を踏まえ、継続的に見直しを検討している

今後の動き

2026年4月から、PFASが「水質基準項目」に正式に格上げされます。

これにより、水道事業者に対して3か月に1回以上の水質検査が法的に義務付けられます。

出典:環境省「水質基準に関する省令の一部を改正する省令」及び「水道法施行規則の一部を改正する省令」の公布等について(2025年6月30日公布)
https://www.env.go.jp/water/pfas.html

ただし、基準値そのもの(50ng/L)は当面維持される見込みです。

将来的には、国際的な動向や新たな科学的知見に基づき、さらなる厳格化の可能性もあります。

2024年2月に開催された厚生労働省と環境省の合同専門家会議では、「諸外国に遅れないように」という指摘が相次ぎました。

出典:東京新聞「PFAS規制『諸外国に遅れないように』国の専門家会議で注文」(2024年2月21日)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/311028

最新の動向を注視しつつ、現時点でできる対策を講じることが重要です。

まとめ:今日から始める3つのアクション

最後に、この記事を読んだ今日から実践できる3つのアクションをまとめます。

完璧を目指す必要はありません。

できることから一つずつ、着実に実行していきましょう。

アクション1:まず知る(所要時間:5分)

何をするか

お住まいの自治体のウェブサイトで、水質検査結果を今すぐ確認してください。

「(市区町村名) 水道局 PFAS」または「(市区町村名) 水質検査結果」で検索します。

PFOS・PFOAの合計値が50ng/L以下かどうかを確認し、ご自身の地域のリスクレベルを把握しましょう。

井戸水を使用している場合は、自治体の環境部門または保健所に連絡し、水質検査について相談してください。

なぜ重要か

正確な情報を得ることが、適切な対策の第一歩です。

不安だけが先行して過度に心配するよりも、事実を知った上で必要な対応を取る方が合理的です。

多くの地域では暫定目標値以下に管理されており、過度な心配は不要かもしれません。

一方、高濃度が検出されている地域では、早急な対策が必要です。

まずは現状を知ることから始めましょう。

アクション2:すぐ対策(所要時間:当日〜1週間)

何をするか

ご自身の予算と状況に合った浄水器を選び、導入してください。

蛇口直結型の活性炭浄水器なら、3,000円〜10,000円程度で購入でき、今日から使い始められます。

工具不要で取り付けられ、賃貸住宅でも問題ありません。

高リスク地域や妊婦・乳幼児がいる家庭では、RO膜浄水器の導入を真剣に検討してください。

初期費用は高額ですが、99%以上の除去率という最高レベルの安全性を確保できます。

当面の飲料水として、市販のミネラルウォーターを確保することも有効です。

特に乳幼児がいる家庭では、浄水器を購入するまでの間、市販の軟水を使用しましょう。

なぜ重要か

知識を得るだけでなく、実際に行動に移すことが大切です。

浄水器は一度導入すれば、毎日の水質への不安から解放されます。

「いつか対策しよう」と先延ばしにせず、今日から実践することをおすすめします。

アクション3:継続する(所要時間:定期的に)

何をするか

浄水器のフィルター交換時期を、スマートフォンのカレンダーに登録してください。

1週間前と当日の2回、リマインダー通知が来るように設定しておくと確実です。

お住まいの地域の水質情報を、3か月ごとに確認する習慣をつけましょう。

カレンダーに「水質情報確認」の予定を入れておくと忘れません。

年に1回、PFAS対策の見直しと情報のアップデートを行ってください。

新しい製品や技術、規制の動向などをチェックし、必要に応じて対策を改善しましょう。

なぜ重要か

対策は一度やって終わりではなく、継続的に実施することが重要です。

フィルターを交換しなければ、浄水器の効果は失われてしまいます。

水質の状況も変化する可能性があるため、定期的な情報確認が欠かせません。

習慣化してしまえば、特別な努力なく続けられます。

情報は武器です。正しく知って、賢く守る。

PFASの問題は、「ゼロリスク」を目指すのではなく、「適切にリスクを管理する」ことが大切です。

科学的に不確実な部分が残されている以上、完璧な解決策は存在しません。

しかし、正しい知識に基づいて冷静に判断し、ご自身の状況に応じた適切な対策を講じることで、リスクを大幅に低減することは可能です。

この記事で紹介した対策を、できることから一つずつ実践していってください。

全てを完璧にこなす必要はありません。

小さな一歩が、家族の健康を守る大きな力になります。

水は生命の源です。

毎日口にする水の安全性を確保することは、あなたとご家族の健康を守る最も基本的で重要な取り組みといえるでしょう。

あなたとご家族が、安心して美味しい水を飲み続けられることを心から願っています。

最終更新:2025年12月

※最新情報は、環境省、厚生労働省、各自治体のウェブサイトでご確認ください。

参考情報源

この記事は、以下の信頼できる情報源に基づいて作成されています。

環境省「有機フッ素化合物(PFAS)について」
https://www.env.go.jp/water/pfas.html

PFASに関する国の公式情報、全国調査結果、Q&A集などが掲載されています。

厚生労働省「水道水質管理の最近の動向について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/topics/bukyoku/kenkou/suido/suishitu/index.html

水質基準や暫定目標値の設定根拠、今後の規制動向などが確認できます。

各自治体水道局の水質検査結果ページ

お住まいの地域の具体的な水質データは、各自治体のウェブサイトで確認してください。

最新情報は随時更新されていますので、定期的にチェックすることをおすすめします。